電車の扉が開く瞬間、中央なら一歩先んじることができるのです。
[信頼できる乗車待ち行列]安心ゾーン率でわかる不安の増加から、もっぱら座席の確保について語ってきましたが、列車待ち行列の先頭で起こる「(ロングシート)端の争奪戦」も見逃せません。扉の横に位置する、居眠りに最適の場所です。
今回取り上げるのは、乗車待ち行列が横3列の場合。[信頼できる乗車待ち行列]短い行列ほど混乱するでは、横3列は混乱が少ないと書きましたが、中央と両側という対立にちょっとした混乱の元があるようです。
ちなみにこれは始発駅で、一旦ドアを閉めて車内清掃(あるいは一旦ドア閉め)を待つという場合の話です。途中駅であれば、乗車する人が扉の中央に立っているということは降りる人の邪魔になってしまいます。
また通勤電車の典型的な両開き扉の場合のことです。1枚扉だと、端に並ぶ方が有利になってしまいます。
乗車待ち行列が横3列の場合、左右の2人は手前のシートを選ぶことが多いでしょう。暗黙のルールでそんな風になっています。すると残る奥の2箇所のどちらも中央に並んだ人は選ぶ事ができます。確率でいうと4分の2の選択肢があるわけで、中央に並ぶ価値が垣間見えます。
中央なら右も左も選べる
また扉が開く瞬間、最初の一歩は中央に並んだ人の特権です。素早く開くように見える扉も、コンマ1秒の世界では左右の人より1歩先んじるということです。ほんのちょっとの差ですが、目的地の座席まではあまりにも短い距離です。左右の人は遅れを取り戻すことはまず無理でしょう。こういった点でも中央有利です。
中央が有利
奥の席は日差しが強いので、「手前の席を確保」したい場合、中央に並んでも確保可能です。本来は左右に並ぶのが暗黙の了解でしょうが、すでに並んでしまっている場合です。乗り慣れている人にとって、奥に行くと日差しで暑いということは承知のことで、乗車待ち行列は両側が先に埋まるということです。天候にも左右されるということです。
別に特別な方法をとるわけでもなく、一歩足を踏み出して、くるりと急旋回して、右(または左)の人の前に、さっと割り込むという感じです。最初の一歩の先に出すということは無敵ということですが、割り込まれた方は、不意を突かれてむっとしていることでしょう。
不意を突く
これは掟破りということでつつしむべきですが、これくらい中央に並ぶことはこれくらい強力というわけです。
前から2列目でも中央は有利です。最前列は、確実に端をとることができますから、心に余裕があります。本当の争奪戦は前から2列目からと言って良いでしょう。あとに残るのは1席のみで、これを2列目の3人が争奪するわけです。
4人目になれる可能性
図でわかるとおり、最前列の赤の人につられ、2列目の青の人も一歩前に先んじています。この図の通りに行けば、希望の端の確保は確実というわけです。
このように3人並んでいたら、中央に並んでおこうという話です。当たり前の様ですが、私はこのことを同僚に聞くまでは、気づかなかったのです。ということで、今回は人に聞いた話でした。人それぞれ、独自の行列哲学を持っていることを痛感したのでした。
(07.12.03)
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