まずは助け合いの拠点を確立なのです。
知恵袋にこんな投稿があったのです。
この母親がこの車いすスペースを「ベビーカー専用」と信じているとは思えません。ちょっとかたくなですけれども。ちょっとベビーカーをずらせば、丸く収まることに考えが至らず、だんまりを決め込んだと想像するのです。
それが正しい想像かどうかはわかりませんが、次の項目はある程度当てはまると思うのです。
これは多くの母親に当てはまるでしょう。この母親も「人目を気にして」いるひとりに違いありません。
ベビーカーの使用方法に関しては、共通のルールが明確でなく、ベビーカーは迷走している感があります。使用者も周りの人もお互いに配慮をといわれても、お互い途方にくれてしまうのです。道路では最も弱者のベビーカーも、エスカレータや電車では凶器となり、頭の切り替えを求められるのです。
息子をベビーカーに乗せていたのは1995年頃。私の記憶では、ベビーカーは折りたたみましょうと奨励されていたような気がします。それが今では聞かれませんし、禁止されているはずのエスカレータに乗せていることを日常目にします。これが時代の流れなのか、なし崩し的に変化したのかわかりませんが、世代間の認識のずれは存在します。
一方、新米ママにとっては、育児は新しい問題の続出で、外出時は心休まることがなさそうです。のんびりベビーカーを押しているだけなのに、突然怒鳴られたりしたら、きっとへこむと思います。これが度重なり、つい開き直って自暴自棄なのかもしれません。
電車内では、問題が起こるたびに専用コーナーが追加されてきました。優先座席、車いすスペース、携帯禁止車両、女性車両・・・等です。これらは分散配置されていて、あまり歩くことなく利用できるよう配慮されています。
分散配置は便利な半面、配慮が必要な利用者が孤立してしまうのです。残念ながら混雑した電車の中は弱者へ配慮が出来るほど余裕はありません。利用者は皆、身動きが取れないくらいに混雑し、長時間の「立席」利用というという非人間的な扱いを受けているわけです。
次善の策として、配慮を必要とする人が集まれるよう編成内にバリアフリー拠点を設けることが必要と思えるのです。お互い不便を身にしみているわけですから、お互い協力しあえるでしょう。
利用者の数は電車によってまちまちとなるでしょうから、規模は可変であるべきです。編成の真ん中の車両にバリアフリー拠点があり、利用者の増加に応じて段々範囲が広がる。1両の真ん中だけから2両にまたがっても良いのです。女性専用車両のように隔離する必要はなく、利用者が少なければ誰でも利用できるというものです。とりあえず女性専用車両の中央に拠点を設ければよいでしょう。
こんな感じで広げていけばよいでしょう。
今までは肩身の狭い思いをしていた人たちが、堂々と利用できる空間が定着し、電車がもっと開かれたものになればよいと思うのです。もちろん電車がすいている時は、バリアフリー拠点に限らず、一般乗客と譲り合いながら乗車することも可能となるでしょう。
鉄道事業者の企業努力にも限界があることを認識すべきでしょう。普段の生活ではあまり意識されませんが手荷物のサイズには規定があり、大きなサイズは有料になるのです。畳まないベビーカーは結構な面積ですから、本来有料だけれど免除されていると考えるのが妥当でしょう。この「本来有料」というところを見えるようにすれば、ベビーカー利用者も一般利用者も納得できると思うのです。
グリーン車利用者に座ってずるいといわないのと同じです。結局は一般の利用者も税金という形で負担するのですが、いいことをしているのですから、反対することも無いでしょう。
(12.10.29)
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