流れのヒント

[視線が挙動不審]
通いたくなる書店

定期的に本が入れ替わるだけでも、発見の予感がするのです。

Contents
>書店の特徴いろいろ
>>書名がわかればオンライン書店>>大型書店では目的のジャンルに固定>>古書店に発見がある>>図書館には「無料」とは別の役割がある
>生き残れ近所の新書店
>>規模の問題ではない>>新刊本のショールーム化で魅力が半減>>名著と出会うは古書店や図書館の仕組み>>新書店でも月替わり

書店の特徴いろいろ

書名がわかればオンライン書店

 書名がわかっていれば、アマゾン等のオンライン書店は大変便利です。業務で使う技術書など必要に迫られて購入する場合は手放せないことでしょう。

 しかしながら現実の書店のように本棚を眺め、現物を手にとり、自分にとっての「名著」を探す楽しみは、まだ味わえないレベルでしょう。すでに購入を決意した書籍を対象とするのがオンライン書店なのです。まだまだ現実の書店は必要なので、撤退してしまわないように現実の書店で購入するよう心がけています。

大型書店では目的のジャンルに固定

 大型書店はオンライン書店より目的の図書が探しやすくなっています。本棚の背表紙がずらっと目に飛び込んでくるのですから、効率は良いのです。

 しかし大型であるゆえに、目的のジャンルを探すことで満足し、他のジャンルを回ろうという気にはなりません。このため予定外の「名著」を発見する機会は多くは無い気がします。

古書店に発見がある

 古書店については、絶版の図書を入手できるところが特徴でしょう。これには定価より高い値がつく稀少なものもあります。そこまで極端でなくても、すでに新書店からは姿を消した「名著」を発見することもあるわけです。

 「古書店は安売りする」という批判を聞くことがありますが、欲しい本は結構高い値段になっています。定価に近いものだと、いっそ新品を定価で買っても良いと思うわけです。

 著作者を含め出版社に古書の売り上げが還元できるような仕組みがあれば良いと思うと同時に、新書店でも新刊一辺倒でなく、「名著」が発見できる仕組みがあればよいと思うのです。

図書館には「無料」とは別の役割がある

 図書館は「無料」で提供され、誰もが本を読むことが出来るわけです。売りたい本、売れる本が並ぶ新書店とは一線を画すのです。

 図書館でも、新書店の本が売れない原因との批判があります。人気があるからといって、話題のベストセラーを大量に購入することへの批判です。他の本を購入すべき予算をベストセラーに集中させるわけで、予算の無駄遣いと言えるでしょう。急いで読みたい人は個人で購入して、出版社に還元するのが、新書店と図書館の良い関係なのです。

生き残れ近所の新書店

規模の問題ではない

 地元密着型の新書店では、子供向け、雑誌、話題の本で成り立っているようです。このビジネスモデルで細々とやってもらっていれば良いのですが、立ち行かなくなるのでは困ります。特に子供向けという社会的使命がありますので、何とか継続してもらいたいのです。しかし、貢献したくても、リピーターとなるきっかけが無いのです。

 当然、オンライン書店や大型書店には品揃えでかないません。でも規模の問題だけではないのです。近所の図書館や古書店には「名著」を発見できる仕組みがあるわけで、通っているわけです。

新刊本のショールーム化で魅力が半減

 子供向け、雑誌、話題の本のうち、子供向けを除くと、新刊本のショールームといえるでしょう。返本可能な委託販売自体がショールームであることを物語っています。ただでさえ狭い店舗なのに、同じ種類の本を平積みにして、本をディスプレイしているのは、来店者にとってのメリットではありません。

 話題の本という時点で、マスコミやネットで知り得る情報ですから、オンライン書店で購入することが主流になります。つまり来店客が新書店で得られる独自の情報が少ないということが欠点だと思うのです。

 本が販売されれば入れ替わるわけですが、この場合同じ本が補充されるわけで、本棚の内容が変わるわけでありません。つまり、1ヵ月後、2ヵ月後にきても、それほど本棚が変わっているという期待感がないのです。

名著と出会うは古書店や図書館の仕組み

 雑誌や日々進化する技術書は別として、読者にとって本が新しいか古いかはあまり関係ありません。一般的な読者は膨大な書籍を発売される度にチェックしているわけではありませんから、過去に発売された知らない「名著」がたくさんあるわけです。上記に示したとおり、一度返本になったら戻ってこない新書店には敗者復活ともいえる「名著」枠が欲しいところです。

 皮肉にも、これら「名著」枠が古書店や図書館にあるわけです。図書館や古書店は自分に興味のある本はごくわずかですが、日を改めて訪問すると図書館では返却された本が、古書店では新たに仕入れた本並び、がらりと内容が変わっているのです。せっせと通って何かきらりと光る「名著」は無いかとリピーターを生むのです。

新書店でも月替わり

 このようなリピーターを新書店で実現するには、毎月本棚総入れ替えが良いと思うのです。人それぞれに、自分だけの「名著」があるわけです。書店の側で品揃えを考えるのは大変ですし、はずれも多いでしょう。古書店の様に、偶然の出会いに期待するというのも有効だと思うのです。

 ハンバーガーショップやラーメンチェーンで、今月の限定メニューと称する販売促進の手法があり、値引きせずに、「今だけ」感でリピーターの獲得につなげます。

 小規模な新書店であっても、本の入れ替わりが頻繁であれば何か新しい発見があるのではないかと考えるわけです。チェーン店なら月に1回本棚ごと隣町の店舗と交換するのです。毎月変わるとなれば、リピーターも増えると思うのです。

 もちろん現在の流通システムが障壁となるでしょう。新書店でのは取次店との間での配本、返本の流れがメインルートなのでこの壁を破るのが大変なのだと思います。仕方が無いので、新刊書店で古書を導入する試みがあるようですが、まず新刊本でよい循環が出来ることを期待します。

(12.02.20)

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