[番号を決めるのもひと苦労]
とりあえずファイルの行方

最初から厳密なルールを決めないのが良いのです。

Contents
>デスクトップにとりあえず
>>とりあえずファイル>>とりあえずマイドキュメントに送り込む
>マイドキュメントに集結したら
>>直感的な名前でホルダーを作る>>「その他」ホルダーは作らない>>「過去」ホルダーはどんどん深く
>すこしづつ後片付け
>>実体に対応する>>サブホルダーよりファイル名の工夫>>バックデータはサブホルダーで
>ポータブルハードディスクのおかげ
>>ファイル名の変更で整理する>>マスターはひとつ

デスクトップにとりあえず

とりあえずファイル

 ファイルはとりあえずデスクトップに保存するというのが、ウィンドウズの使い方として一般的でしょう。

 デスクトップのアイコンをマウスで操作するのは、初心者向きのような気がしてちょっと抵抗があったのですが、保存場所を忘れることに比べれば、良い方法だと痛感しています。

とりあえずマイドキュメントに送り込む

 デスクトップにはこうして作られた「とりあえずファイル」があふれることになりますから、作業が一段落したら、整理しなければなりません。すぐに捨てるのは勇気がいりますが、マイドキュメントに移動すれば、安心です。

 USBメモリーにデータを持ち歩いている場合は、メモリー自体がマイドキュメントの役割となるでしょう。

マイドキュメントに集結したら

直感的な名前でホルダーを作る

 デスクトップから無秩序に命名されたファイルが投げ入れられ、マイドキュメントは混乱状態です。ホルダーを作成してそこに入れていきましょう

 ホルダー名は直感的につけるのが良いでしょう。顧客別でもプロジェクト別でもいずれかに固執せず、今の作業状況を言い表しているホルダー名で良いわけです。

 図でいえば、(1)番の作業にあたります。

マイドキュメントの構成
ホルダー概念図1

「その他」ホルダーは作らない

 マイドキュメントでは、「その他」ホルダーを作ってはいけません。「その他」に入れてしまうと、すっきりしてしまい、2度と整理しません。うまくホルダー名が見つからないときは、まだ収納する段階ではないと判断し、マイドキュメントの直下にばらばらの状態でファイルを置くことになります。ばらばらの状態ですからマイドキュメントを見るたびに何とか整理しなければならないとプレッシャーになり、整理の原動力になります。

「過去」ホルダーはどんどん深く

 今やっている作業はさっと見える部分、つまり上の方の階層に置き、終わりつつあり使用頻度の下がったホルダーは「過去」ホルダーをつくり、下の階層を目指しましょう。上の図でいえば、(2)番の作業にあたります。移す時期の目安は、ファイル一覧がいっぱいで見づらくなった時です。もちろん、今の状況に応じて最適なホルダー名に変更してかまいません。

 上の階層は混沌としており、逐次、下の階層にファイルを移動するという流れで整理することとなります。

すこしづつ後片付け

実体に対応する

 ホルダー名は、実体に対応させると良いでしょう。たとえば報告書を1冊に対して1ホルダーという感じです。追加の報告書や別冊資料を作るときも、きっぱり別のホルダーを用意するとすっきりするかもしれませんし、他人が見たときわかりやすいでしょう。

サブホルダーよりファイル名の工夫

 サブホルダーに分けるのは慎重にしたいところです。1章目的、2章実証1、3章実証2・・とホルダーをわけて入れてみても、どこに希望するファイルがあるのか探しにくいものです。2章の実証1にいれたのか3章の実証2に入れたのか、ホルダーを入っては出ての繰り返しで疲れてしまいます。

 ファイル名を工夫して1章1−1最初.txt、1章1−2その次.txtという風に名前順に並ぶようにしておけば、ファイル数が多くなっても探せます。保存場所を確定するにしたがって、使い勝手より探しやすさを優先したほうが良いでしょう。

サブホルダーを減らす
ホルダー概念図2

バックデータはサブホルダーで

 報告書を1つの単位としてホルダーにすると良いのですが、そこにすべてのファイルを並べるのも無理があります。バックデータについてはホルダーを作成して別にしておくと良いでしょう。

  • 「オリジナル」ファイル(ワープロ、表計算、キャドなど)
  • 「受領」したファイル
  • 打ち合わせで発表した「記録」
  • 「参考」ファイル
  • 「修正経過」ファイル

 どのファイルに対するバックデータなのかがわかるように、重層的に並べると良いでしょう。「オリジナル」の下に、さらに「オリジナル」があっても良いわけです。

 下の図でいえば、「オリジナル」ホルダーの下に「1章2節の表計算」ファイルがあって、「1章2節」ファイルに反映します。

 さらに下には「受領」ホルダーがあって、加工前の表計算データを保管しています。こうやって縦に並べていくと成果品が作られる過程がよくわかるわけです。

 ファイルの性格でホルダー分けすると、ホルダーの種類は少なくてすみますから、アルファベット3文字の暗号のようなホルダー名でも、個人で使う分には十分です。オリジナルをORG、参考をREF、記録をRPTなどとして、日本語変換無しでホルダーをてきぱき作っていきます。

重層的に
ホルダー概念図3

ポータブルハードディスクのおかげ

ファイル名の変更で整理する

 ファイル名やホルダー名を変えながら、整理していくということです。先頭に文字や数字を入れて名前順に順番に並べることで頭の整理にもなります。「その他」ファイルに代表されるように、ホルダーに入れてしまって後は手付かずというのでは、さっと見つけることが出来ません。

マスターはひとつ

 複数のパソコンを使い分けているときは、ファイル名やホルダー名を気軽に変えられませんでした。同期を取るためにフロッピーやリムーバブルディスクでやり取りしていたのですが、ミラーリングが難しかったのです。メインパソコンで削除したのに、サブパソコンで残っているということになってしまうことから、ファイル名は固定すべきという思いがずっとありました。

 しかしポータブルハードディスク導入のおかげで、常にマスターファイルを操作できるので、名前の変更やファイルの移動がきわめて容易になりました。ネット上にマスターファイルを置く、クラウドコンピューティングでも、そのようなメリットが享受できるでしょう。

 ようやくここに、自分なりのファイル整理ルールを確立できたわけです。

(10.02.22)

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