用水路の最後はどうなっているのか見てみました。
案内図(全体と今回の部分)
利根川よりやってきた見沼代用水は、ここで西縁(にしべり)と東縁(ひがしべり)に分かれます。
分岐点
しばらく並走します。
並走区間
以後、用水を境に農地と市街地が分かれています。農地は主に左側に広がります。
農地のある風景
このあたりは両側を住宅地に囲まれました。この先幹線道路と交差するため、用水は地下にもぐります。用水上に橋で幹線道路を渡すより、一体をかさ上げした方がよいという判断でしょう。
地下へ
用水を地下にしたものの、地上は何もすることなく放置されています。緊急用の何かには使えそうです。
何も無い地上部
幹線道路を横切ります。この先は公園になっています。
第二産業道路
こちらはかさ上げした土地を公園として活用しています。用水は地下にあり、これは地表につくられた小川です。
公園区間
この地下には芝川がもぐっているのです。用水と混ざるといけないので立体交差となるわけです。
芝川に広がる農地は見沼たんぼと呼ばれ、首都圏の貴重な自然とされています。このあたりは見沼たんぼの最上流部ということになります。
この先に見えるのはJRの操車場です。
芝川が伏越し
芝川の上流側を望みます。市街地が迫り、見沼たんぼは終わりになります。このJRの操車場も見沼たんぼでであったところです。見沼たんぼは大切な自然ですが、個人の所有であるので売買されてしまうのです。都市計画法の規制でむやみに開発は出来ないのですが、公共性のある施設は比較的容易に立地してきました。
見沼たんぼの終わり
途中風車のある公園を通ります。風車横の歩道橋は用水をまたいでいます。
風車のある風景
左の建物が中学校、奥が総合病院です。いずれも見沼たんぼに建てられています。この他、見沼たんぼにあるのは福祉施設、防災センター、自動車教習所、公園などが数多くあります。いずれも無くてはならない施設ですが、自然を守ろうというところに立地しているのは、理解に苦しむところです。
中学校と総合病院
見沼たんぼは絶好の高速道路用地でした。仕方なく横切るというより、たんぼを利用して道路を作ったのです。
高速道路のある風景
周囲は市街地になりましたが、農業用水は供給されているのです。
市街地を行く
水路幅が狭くなってきました。水を供給する一方、補給が無いのですから当然です。
せまくなる
暗渠化の入口
暗渠化
商店街の下に用水が流れています。用水で分断するより遊歩道にした方がよいとの判断なのでしょう。
商店街
終点はあっけなく登場しました。見沼代用水を管理はここで終了し、ここからは地元自治体の管理する排水路になります。
見沼代用水西縁終点
見沼代用水が終わった後の行方を探しました。排水路ですからこの先合流のみのはずですが、用水の名残があり細かく分岐しており、網の目のようになっています。中でも規模が大きいルートをたどってみました。よってこのルートは正確な資料に基づくものではありません。
用水としての管理が終わってからは単なる排水路です。各建物より雑排水が流れてきます。
雑排水
用水が終わり、水の流れは急に遅くなりました。どちらに流れているのかわかりにくい状態です。大雨の際の排水路という役割が強いものなのでしょう。
よどむ水路
用水とは逆にどんどん合流していきます。大きな水路に合流です。
合流
合流を繰り返し、水路幅が広がっています。
ひろくなる
排水路も終わりです。
水門
笹目川に放流です。
笹目川
(12.07.09)
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