三次元で考えるのはあきらめましょう。
A駅は高架駅です。あまり高い高架でないので、駅前広場のペデストリアンズデッキ(広い歩道橋)と同じ高さにプラットホームがあります。南口と北口のそれぞれにペデストリアンズデッキがあり、行き来をしようと思えば、階段を下りて、電車の高架下をくぐる必要があります。何でこんなに上ったり下りたりするのだろうと疑問に思いながらの移動です。
A駅
ホームと同じ高さにペデストリアンズデッキがある
ペデストリアンズデッキからは当然行き止まり
北口に行くために階段で下ります
北口ではエスカレータで上ります
バスターミナルでした
B駅は地平駅(一部高架部分もありますが)です。改札は地上にあり、地下道を経由してプラットホームに向かいます。駅前広場のバスターミナルも地下道経由です。これら地下道同士の間に改札口があれば便利なのにといつも思うのです。
B駅
大きな階段を上り
階段を下り
また上ってバスターミナルへ
駅と駅前広場、隣り合うのが必然のこの2つの施設は一体として整備されていないのです。監督行政機関がかつての運輸省と建設省、所有者が鉄道事業者と公共団体とくれば、縦割り行政の二重苦です。ご想像の通り、相互を便利にしようという仕組みは存在しません。駅の用地と駅前広場の用地がどんな形状であるのかという二次元情報のみがお互いの決めごとです。三次元情報(高さ)については、双方が同時に整備事業を具体化させてから初めて調整が可能となります。片方に具体的な計画が無ければ、一階に出入り口を持ってくるしかありません。
さて、こういうことを書いていると「縦割りの弊害」とか「役所仕事」なんてことを連想するでしょう。全体構想をしっかり持って、理想的な位置に出入り口を設定すべきだと言うわけです。
でもそんな人の悪口を言う前に、自分ならどうするか考えてみるのです。
目標を「出来るだけ階段を使わずに、バリアフリーの発想で」と設定し、理想の駅を考えてみるのですが、パズルの答えはなかなか見つからないのです。最終的に落ち着くのが三階建てという妥協案。一階は道路、二階はペデストリアンズデッキと駅の改札口、三階はプラットホームという、高架の駅なら今やお決まりのパターンです。これなら二階を基準階として、容易にバリアフリーが実現できそうです。
三階建て
でも果たしてこの三階建てがベスト案なのかと考えてみると、そうは思えないのです。バスを利用する人にとっては、階段の上り下りが少なくなりますが、全員が地上から三階まで上がる必要があります。A駅なら、地上から二階までですむことです。巨大な壁のように見える高架駅の頂上にプラットホームがあるかと思うと上るが億劫になりそうです。
三階建ての駅は壁に見える
こう考えるとよほど、良い案というのは全国共通の紋切り型では意味は無く、駅にあった最適の案を模索する必要があります。だから双方の具体的な計画が不可欠ということになり、片方がいつ着手するかわからない時点で高さの調整など無理なことなのです。
問題は三次元(高さ方向)の調整だけでなく、四次元(時間)の概念が必要ということになりそうです。実はB駅は最近になって高架化する事になりました。それまでも地元の運動はあったのですが、決まったのは最近のことなのです。駅前広場は既に整備されていますから、これを前提で高架側の出入り口を考える必要があります。結局は現状通り一階が出入り口となることでしょう。
諸条件が揃っていない時点で、無理に紋切り型の高架案を決定する必要はありません。時期も都市側と鉄道側でうまく合わせることが出来ないかもしれません。
とりあえず基準階は一階ということで、後は柔軟な対応を期待するしかありません。うまく調整ができれば便利になるし、整備時期がばらばらならそれぞれが一階を出入り口に設定することで、階段を上り下りさせられる不便な駅になるだけです。
(05.07.18)
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