7けた化により1000万通りの組み合わせが可能なのに対し、たった14万通りしか使われていないのに「番号の余裕がない」というのは変な話です。
前回と同じ集計方法で、今度は大口事業所の多い順に並べてみました。
番号の上3けた | 県名 | 事業所を除く郵便番号数 | 事業所数 | 合計 | 割合 |
---|---|---|---|---|---|
104 | 東京都 | 135 | 263 | 398 | 4.0% |
101 | 東京都 | 35 | 236 | 271 | 2.7% |
100 | 東京都 | 194 | 228 | 422 | 4.2% |
103 | 東京都 | 23 | 210 | 233 | 2.3% |
105 | 東京都 | 133 | 203 | 336 | 3.4% |
102 | 東京都 | 15 | 202 | 217 | 2.2% |
460 | 愛知県 | 25 | 174 | 199 | 2.0% |
920 | 石川県 | 550 | 160 | 710 | 7.1% |
060 | 北海道 | 59 | 147 | 206 | 2.1% |
812 | 福岡県 | 56 | 147 | 203 | 2.0% |
予想通り1位から6位までを東京都が独占。次いで愛知県、石川県、北海道、福岡県と続きます。
大口事業所数第1位の104は、東京都中央区です。京橋、銀座、築地、八重洲といった、町域が並び、日本を代表する企業の本社機能が集中しています。
事業所を除く郵便番号は135個と、たくさんあるように見えますが、このうち町域を表す番号はたった16で、(いずれも4-5けた目が「00」)、その他は、晴海オフィスタワーという3〜40階建ての高層ビル3棟の階毎にひとつずつ付与されています。
4-5けた目に着目して分類すると、「00」が町域、「60」〜「62」が晴海オフィスタワー、「80」〜「86」が大口事業所ということで、基本ルール通りに整然と整理されています。
4-5けた目 | 全郵便番号 | 事業所 |
---|---|---|
00 | 16 | |
60 | 45 | |
61 | 40 | |
62 | 35 | 1 |
80 | 11 | 11 |
81 | 67 | 67 |
82 | 36 | 36 |
83 | 41 | 41 |
84 | 57 | 57 |
85 | 38 | 38 |
86 | 12 | 12 |
総計 | 398 | 263 |
番号割り当ての基本的な方針では「85」〜「87」が、まず大口事業所に割り当てられますが、ここ、104では大口事業所が多いため、「80」〜「84」も割り当てられています。まだまだ、空き番号がありますから、番号の枯渇はまだまだないとおもうのですが、新郵便番号のマニュアルには気になる記載があります。
ウ.大口事業所の個別番号の設定基準
(ア)一般の個別番号
第一種郵便物(定形郵便物)及び第二種郵便物の1日平均配達物数が、原則として50通以上の事業所とします。ただし、大口事業所の数が多い地域又は個別番号の余裕のない地域においては、50通を超える基準を定めている場合があります。
事業所の所在地によって、恩恵が受けられない場合がある様です。個別番号の取得を、ビジネスチャンスとしてとらえている事業所にとって、たまたま自分の所在地の基準が厳しいとなれば、残念に思うでしょう。
7けた化により1000万通りの組み合わせが可能なのに対し、たった14万通りしか使われていないのに「番号の余裕がない」というのは、郵便番号の仕組みが硬直化しているという事でしょう。
大口事業所用の個別番号が不足する地域などそれほど多くないでしょうから、とりあえず特別枠を設けるなどをして全国同一基準での割り当てを維持すべきです。「原則として50通以上の事業所」だけれど「お上の裁量」で玉虫色になるなんていうのでは、民営化はまだまだという感じです。
(初出02.12.14)
(再編集03.12.29)
この話題に関する情報、ご意見などがありましたら是非お寄せください。
目次