流れのヒント

[安心な十字路]
五差路ならラウンドアバウトで

日本にもちゃんとあります

Contents
>北のロータリーは運転が難しい
>>ラウンドアバウト>>旭川の常盤ロータリー>>釧路の幣舞橋前のロータリー
>日本のラウンドアバウト−みどり台駅前
>>まちのシンボル>>警戒標識(201の2)ロータリーあり>>中央島>>ドットライン
>大きく出来ないラウンドアバウト
>>還流部は1車線という限界>>還流部が1車線だから、接続道路も1車線>>巨大ラウンドアバウトへの挑戦
>飯田市での試み(12.04.23追加)
>道路交通法の改正も視野に(13.07.15追加)
>渋滞で悪い印象を持たれない事を願うのです(15.2.23追加)
>>環状交差点が正式に認められました>>渋滞の発生が心配

15.02.23追加

北のロータリーは運転が難しい

ラウンドアバウト

 [安心な十字路] 主道路網図では、六差路での安全を考え、「主道路」と「従道路」の1対1の関係で、交差を表現してみたわけです。複雑に見えるということは、六差路は安全の確保が難しいということを示しているわけです。

一気に交差させない六差路
挿絵1

 混乱を解消するひとつの解決策が「ラウンドアバウト」です。これですと、中央の還流部を主道路として6本の従道路が接続する形になります。

還流部が主道路
挿絵2

 ラウンドアバウトについては、ゲストブックにポピィさんよりいただきました。海外に多く見られるこのタイプの交差点が「ラウンドアバウト」と呼ばれるとは知りませんでした。

旭川の常盤ロータリー

 北海道には「ロータリー」と称して、似たようなものがあるようです。

 旭川の常盤ロータリーは、形状がラウンドアバウトに近いものです(写真は下記のリンクを参照)。

旭川のロータリーの案内標識
写真5
出典:Wikipedia

 ところが、これが魔の交差点といわれているらしいのです。

 本来、ラウンドアバウトは還流部が主道路、接続する道路が従道路となって、主従関係がはっきりするものなのです。ところが、ここを貫く国道を走る車両に、一旦止まるという意識は無いというのです。還流部の交通が従道路だと勘違いすることが既成事実化し、慣れが必要な交差点となっている様です。

釧路の幣舞橋前のロータリー

 旭川と同様の車の流れであったものを、視覚化したものが釧路のロータリーと言えそうです。車線がひかれています。

釧路のロータリー
写真6
出典:Wikipedia

 車線をひいてわかったのは、かなり複雑だということ。上記で紹介したラウンドアバウトの計画と設計で、ラウンドアバウトで無い例として挙げられています。

日本のラウンドアバウト−みどり台駅前

 正しいラウンドアバウトといえる交差点が千葉市内京成みどり台駅前にありましたのでご紹介します。

まちのシンボル

 駅前の案内板です。新しく造成されたまちのシンボル的な存在の様で、駅前からの目抜き通りの終点にあります。接続する道路は5本ということがわかります。

案内板
写真1

警戒標識(201の2)ロータリーあり

 ロータリーを示す道路標識もあります。

道路標識
写真2

中央島

 「中央島」と呼ばれる部分は、

といった効果があるといえるでしょう。

 2番目の効果(減速を促す)を確実とするためには、交通島は道路幅員より幅広であり、植栽などの遮へい物で向かい側を隠す必要があるでしょう。

中央島
写真3

ドットライン

 車はスムーズに流れます。極端にスピードを出せず、極端に待つこともありません。すべての車が平均的に流れているというイメージです。

ドットライン
写真4

 還流部が明確になるように、ドットラインが見られます。還流部が主道路である証です。

大きく出来ないラウンドアバウト

 みどり台駅前の例で見るように、接続する道路が片側1車線で、還流部も1車線の時にうまくいく様です。「交通量の少ない交差点での適用に限ります」(ラウンドアバウトの計画と設計 : interchange)ということなのでしょう。

還流部は1車線という限界

 還流部は幅広めに作られており、

などの機能があります。

 仮に交通量が多いからといって、これを2車線にするわけにいかないのです。

 いったん内側の車線に入っても、交差点を出るときは外側に戻らないといけないわけです。結局、外側の1車線のみの交通容量が、交差点の交通容量になってしまうのです。

還流部が2車線だったら
挿絵3

還流部が1車線だから、接続道路も1車線

 旭川や釧路の様に多車線の国道が、ラウンドアバウトに接続するのは無理がありそうです。2車線ともに左折車線で左折した後は1車線になるのですから、混乱の元です。

接続道路が2車線だったら
挿絵4

巨大ラウンドアバウトへの挑戦

 大きなラウンドアバウトへの挑戦が、ラウンドアバウトの発祥の地、イギリスで行われている様です。

 その名はマジックラウンドアバウトです。標識を見ただけで、運転に不安を感じます。

マジックラウンドアバウトの標識
写真7
出典:Wikipedia

 広大で複雑な交差点は、対岸にたどり着くのか不安になりそうです。

マジックラウンドアバウトの様子
写真8
出典:Wikipedia

 初心者は、ラウンドアバウトの基本どおり、外側をぐるっと走ってゆけば、各道路にたどり着くようです(その記述が書かれたリンクを見失いました)。

飯田市での試み(12.04.23追加)

 いよいよ日本でもラウンドアバウトの動きがありました。

 既存の交差点をラウンドアバウトに改良するのは初の試み。市は五差路の交差点処理には有効な手法として全国にアピールしていくようです。

 イメージ図(下記リンク参考)によれば、接続する道路はいずれも2車線道路であることから、還流部が1車線で済み、混乱は少ないと思われます。

道路交通法の改正も視野に(13.07.15追加)

 ラウンドアバウト(環状交差点)については道路交通法の改正も視野に入っているようです。平成25年2月(14日)には、改正案とともにパブリックコメントの募集を行っています。

 意見の結果では、環状交差点へ進入する場合に「一時停止」を求めるか否かで意見が分かれているようです。

 飯田では整備が完了しています。横断歩道前はしっかりと「とまれ」で停止、環状路の手前はドットラインで優先道路との主従関係が示されています。進入車両は1段階目で歩行者、2段階目で環状交通に注意することになります。

また軽井沢でも事業が進行中です。こちらは実験中なのですが、自転車の扱いを取り入れている点が飯田と異なります。

 

渋滞で悪い印象を持たれない事を願うのです(15.2.23追加)

環状交差点が正式に認められました

 いよいよラウンドアバウトが「環状交差点」として正式に認められました。

渋滞の発生が心配

 新しいことを導入するときには心配する声が出るのは常ですが、ラウンドアバウトにも懐疑的な意見があるわけです。

 渋滞が発生するという報告があるのです。

 ラウンドアバウトは交通量が多い交差点には不向きです。観光地といういうことで人出が集中する日があるということなのでしょう。

 動画を見ていると、なかなか環状道路に合流できない車が見られます。今回の改正で、「止まれ」標識に代わり、「ゆずれ」標識が適用されたということです。高速道路の合流部の様に、「入れてください」といった感じの合流が求められるのでしょう。

 危険だという投稿もあります。

 動画を見てみると、かなり乱暴な運転であったり、安全対策の準備不足だったり、ラウンドアバウトに限らないことだと思うのですよ。慣れない利用者に対する手厚い対策は必要なのでしょう。

(09.11.30)

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