「1人」の「軽食」客は、少しで良いと思っているのです。
ファミリーレストランは、初めての土地でも気軽に入店できる強い味方です。
最初は、
このように2種類分類できたはずです。そのうち、ニーズに応えているうちにいずれもが「食の百貨店」になってしまいました。便利な存在ですが、中途半端な存在でもあります。食事を楽しむ場というより、人と会う、くつろぐといった役割が主だったものだと思うのです。飽きられてしまわないようメニューに工夫を凝らしているのでしょう。
これは、専門分野に特化したライバルチェーンが定番商品で勝負できるのと対照的です。
CoffeeShopをキャッチフレーズにしているこのチェーン店もどうやら業績は伸び悩んでいるようです。好きなチェーンだったのですが、好みのメニューが無くなり、現在利用していません。よって1人分顧客を失っていることは確かです。ウェブサイトを見ると「仕事帰りの夕飯は」というキャッチフレーズで、「1人」客の取り込みを図っているようですが、私にとっては、1人向けの方策を特にしているようには思えません。
このCoffeeShopは、アメリカでも(そちらが元祖)チェーン展開しているので、アメリカー風というのが私のイメージです。しかしながら、メニュー構成が、みんな大好きなハンバーグ定食、パスタといった日本風ファミレスになってしまっているのです。おやつ時の定番であるアップルパイも見かけなくなり、唯一のアメリカ風メニューがアメリカンクラブハウスサンドイッチとなっています。
アメリカンクラブハウスサンドは980円で、山盛りポテトにケチャップかけ放題という豪華な一品です。値が張るのはもちろん、1人で食べるにはカロリーオーバーです(1086kcal)。<パン−具−パン−具−パン>となっているので、食パン3枚を平らげることになるわけです。注文があるたびに作るので、食パン3枚でつくるこの量が最低限の大きさなのです。
代わりに重宝していたのがBLTサンドです。これは<パン−ベーコンレタス−パン>と、パンが2枚分で、お値段も2/3だったのです。BLTサンドとおかわり自由のコーヒーが、私のくつろぎタイムだったのです。
ところが、BLTサンドはレギュラーメニューからはずされてしまいました。ランチメニューとしてたまに供されるだけになったというのです。
これらのチェーン店は激安といわれていますが、実際に利用してみると
餃子の店もドリアの店もいろいろ頼むとそんなに激安というわけではないのに、利益が出ているのです。
ドリアの店はファミレスの仲間に属するのですが、なぜか好調だということです。上記のCoffeeShopに好みの軽食メニューが無い現在、ドリアの店のペペロンチーノとサイドメニュー(ほうれん草、青まめ、イカの和え物など)を注文し、ドリンクバーでのんびり過ごしています。
メインの商品はみんなが大好きなハンバーグですが、その他の商品群はなんとなくイタリア風です(実際にイタリアにあるのかは知りませんが)。
という点は、上記のCoffeeShopとはまったく逆です。
ファミレス最王手も再攻勢をかけています。
かつて低価格路線店を展開したけれど、疲弊してしまったので新たな展開となっています。
イタリア料理、日本料理をメインに、無国籍料理から脱却。メニューもドリアの店のように単品を組み合わせる方式を採用。CoffeeShopのライバルとなるCoffee&Restaurantの店でも同様で、単品を多く用意し、BLTサンドやメキシカンピラフといった、CoffeeShopのかつての定番メニューをちゃっかり取り入れています。
CoffeeShopはそのような方向性とは無縁なようですが、原点に戻りアメリカ風コーヒーショップを全面的にアピールするのが良いと思うのです。
アメリカはありふれているとか、アメリカ料理は特徴がないという偏見がありそうですが、「シアトルスタイル」のコーヒーショップに若い女性1人で食事をしていることを考慮すれば、アメリカ風のコーヒーショップはやりようでしょう。
シアトルスタイルの店は、セルフサービスですが、サンドイッチ類を頼むとファミレスとの価格差はあまりありません。またサンドイッチ類は、工場生産のものを電子レンジで加熱する方式で夕方になると品切れになります。
これに対し、CoffeeShopは、手作り、コーヒーのおかわりは持ってきてもらえる。原点にもどれば魅力がいっぱいのはずです。
よくよく調べてみるとこのCoffeeShopのメニューにジャンバラヤが復活していたとのこと。BLTサンドが無い今、私が唯一注文できる軽食メニューとなります。
ウェブサイトでは「登場するたびに大好評の人気メニュー、ジャンバラヤの復活です」などとありますが、それなら定番メニューとして定着させてほしいのです。ルイジアナのこの名物料理を身近にしている店ということを、もっとアピールしてよいでしょう。
ところで、現在のメニューに載っているのはチキンジャンバラヤのみ、チキンなしの安価版ジャンバラヤがありません。単価の高いものを残して利益を確保するという魂胆なのであれば、ドリアの店と対抗できません。値段の高い安いが問題なのではなく、チキンを追加「する」「しない」を選択できないところが、押し売り的に感じてしまうのです。
最小の構成があるのに、それが出来ないという不満です。
ドリアの店の社長のインタービューが雑誌に載っていました。
「・・・「おいしい」と思わせたらだめなの(笑)。「おいしい」というのはだいたい毒ですから。全部食べ終わったときに、「まずくなかった」と思わせることが最高なんです。」(週間ダイヤモンド2010年5月22日号P41より)
私はドリアが好みで無いので、代わりにCoffeeShopに定番メニューが増えることを望んでいるわけなのです。
(10.10.04)
交通手段の保障は基本です。
「農村」と呼んでいますが、行政上の位置づけは「町」となります。典型的な車社会で、鉄道駅は隣接市にあります。
農業主体の自治体
街道筋にあったことから、かつては栄えていたようですが、現在は、鉄道駅を擁する隣接市が地域の中心都市となっています。
この町へは所用で行き来することがあったことから、農村の例としてここを取り上げています。
鉄道駅と町役場を連絡するバス路線もあります。1時間に1本〜2本運行されていますから、少々不便ながらも公共交通の使命は果たしているでしょう。
生活に不便しないバス運行
余談ですが、全く地元住民のためのバス路線で、時刻表をウェブサイトで入手できない状況でした。時刻表を携帯のカメラで撮影して、帰路の発車時刻を逃さないようにしていました。
町内において、その他のバス路線は1日数便の運行に限られ、かなり不便を強いられるものです。
町域のうち、鉄道駅・町役場間のバス路線から1km以内(歩いて15分程度)のエリアを黄色で図示してみました。そのエリア(黄色の部分)の面積を求積してみると、町域の8分の1にあたります。この黄色のエリアは大切にしたい部分です。
バス路線から1km圏内
残るきみどり色の部分は山と農地が主体で、住宅も点在しています。車なしでは生活が困難です。
バス路線はたまたま古くからの街道筋で商店街が形成されている道路ですが、そこを中心に公営住宅、公益施設などを集中的に配置しようという発想はなさそうです。むしろ、土地代の安い離れたところのほうが広い駐車場を確保できて住民の多くに喜ばれるという発想があるかもしれません。
見渡してみてそこがバス路線である目印は、バスの標識のみです。それも、不便なバス路線かも知れません。車で移動する限りは、黄色のエリアの存在はほとんど意識されないでしょう。
町もほとんど意識していません。
都市計画図は真っ白です。特に、ここを商業地域だとか低層住居専用地域だとか指定していないのです。基本が農地か山林ですから、用途の転用許可(この基準が厳しい)が出るのであれば、どんな建物が建とうがあまりかまわないのです。
都市計画図の色分け
町としては、すべての地域が大切な住民の生活の場ですから、基本は分け隔てなく扱うということです。コミュニティーバスは町内全域をカバーし、町内の公共施設を結んでいるのです。町内の公共施設ですから、隣接市の駅とかショッピングセンターには行ってくれませんし、公共施設の空いている夕方までしか運行されません。コミュニティーバスは、役場の送迎バスであって、公共交通とはいえないのです。
町内をくまなく(ただし駅には寄らない)
黄色のエリアは、車を持たない人にとってはこの町で唯一生活できる地域です。きみどり色のエリアでは、自家用車が必要となります。そういう大切なエリアであることはわかっていても、つい忘れてしまうのが上記でも取り上げたとおりです。
ですから、公営住宅を事業仕分けするときに、「安く」だけを目安にしてしまうと、きみどり色の方が有利になってしまいます。不便だから安いのに決まっているのです。入居したいのに車がないから入居できない住宅に意味はありません。
「最小の構成」として、行政が保障する住居には、必ず公共交通にアクセスという条件が不可欠なはずなのです。
この度、浜田市では、子育て中のシングルペアレントの方が市内の介護保険サービス事業所で就労の研修をされる場合に、新たな支援制度を始めます。
浜田市へ移住して新しい環境でのリスタートにチャレンジしてみませんか?
○月額15万円以上の給与
○養育支援
○家賃補助 ○自動車の提供
○その他・・・
就労の支援、交通手段の確保といくつかの支援メニューをパッケージにしてあるので、具体的な生活が想像できやすいのです。
そもそもIターンなんていうものは、失敗のリスクもあることから、金銭的に余裕がないと、できないことなのです。
とにかく最初の1年目から、働きながら生活する道筋を準備しておいてくれるというのは助かると思わけです。
(10.11.01)
居心地の良さの指標としてお弁当を広げることを考えてみると良いのです
集客が途絶えた観光地や商店街は、「目玉」「イベント」を打ち出すと同時に、居心地の良さを再点検してみると良いでしょう。他地域との差別化は大切ですが、その効果を持続的にするためにも必要です。
利益をもたらす回転効率の改善は熱心でも、居心地の改善は消極的かもしれません。むしろ居心地を悪くして、回転効率を上げるという発想すらあるかもしれません。しかし集客が途絶えた商店街で、回転効率は意味の無い議論でしょう。
アンケート調査をして、「何を希望しますか」と尋ねてみても、本音が出ないことは良くあることでしょう。「お金を使わず快適に過ごしたい」という本音は、客として勝手すぎると回答を差し控えるわけです。ですから、最低何を押さえればよいのか、人物像を想定してシミュレーションしてみることは必要でしょう。
以下に取り上げるのは、お金を落とさず、回転効率が悪い例です。これらは極端とはいえ、誰もが感じることのある居心地の悪さでもあると思うのです。これらの要望をかなえる努力の過程で、居心地の悪さを改善できれば、リピーターにつながるわけです。
ショッピングモールの話題でも取り上げたのですが、アメリカの地方の町のショッピングモールには、たくさんのテーブルが用意されていて、老人たちが集っています。
1日中のんびり過ごすというのは、居心地の良さの指標として大切な存在でしょう。テーブルが置かれていても、数が少なかったり、寒い屋外だったりして、いつも閑散としているというのは、居心地の悪い証拠です。長居が歓迎されていないことを客に感じさせるようでは、居心地の良さを感じることができません。
昨今なぜか病院が高齢者が集まる場として機能しています。人が集まってほしい商店街には人が集まらず、混雑を緩和したい病院が混雑するというのは皮肉な話です。
何も無いところに人は集まりませんから、イベントは必要です。継続的なイベントとして、病院の支援を受けて、毎日健康診断をやっていれば常に高齢者が集まる場ができてよいかも知れません。
「社会人からの学習」で、コーヒーショップが勉強利用の人であふれ、大都市では「有料の自習室」が活況を得ているように、自宅以外で勉強したいというニーズは強いものがあります。社会人は仕事の合間の短時間であることが多く、コーヒー一杯に相当する場所代として何とか成り立つでしょうが、受験生の勉強は長時間となることから営利目的のコーヒーショップ1軒の経営努力では対応できません。商店街は受験生の親になったつもりで気分転換の場を提供してはどうかと思うのです。
コーヒーショップが中心となるでしょうが、場所の提供は商店街前提の問題とし、コーヒーショップが赤字にならないようにしないとなりません。どうせ行政から地域の活性化支援を受けるのであれば、公共図書館の自習室の機能を持つということで支援してもらうのも良いでしょう。
受験生の親は大変です。
公園はお弁当を食べる場としてよく見られる光景ですが、お弁当を商店街で食べることは想定されてないでしょう。
お弁当持参の理由はその商店街に好みの食堂がないこともあるでしょうし、健康や持病のことを考え、食堂に入れない場合もあるでしょう。そういった人たちの受け皿があると良いと思うのです。
ディズニーランドでは、お弁当持込禁止ですが、外にピクニックエリアを設けています。「お弁当持込禁止」だけを見ると「排除」ですが、ちゃんとお弁当持参客も受け入れてくれているのだと安心できるともいえます。
排除では無く、対応を明記するところまで持ってくると、利用者の安心は増すことでしょう。どこでお弁当を食べてもらうかを考えてみれば、殺伐とした商店街のどこにもくつろぎのスペースが無いことに気づくでしょう。
受験生対応はコーヒーショップの延長で考えましたが、お弁当はコンビニの延長で考えると良いでしょう。コンビニ弁当を食べられるスペースですと、自前のお弁当を広げやすくなります。コンビニの店頭に「お弁当に味噌汁はいかがですか」と、掲げてあれば、なおさらで、副菜をひとつ買っていこうという気にもなるかもしれません。
つまりカフェなのです。商店街単位でひとつのカフェを開設できれば理想です。運営はプロのコーヒーショップとコンビニにのんびりしても良い場ということです。
道路管理者が規制して、路上にオープンカフェができないという嘆きもありますが、公共空間は立ち入りの規制ができないことから、私有地内で運営するのが良いと思うのです。また一人で利用するときの快適性から言うとちょっと奥まったところのほうが良いので、建物内の方が良いでしょう。
ショッピングモールは、施設の配置を運営者が自由にできるので、こういった仕掛けを作ることは簡単ですし、フードコートやコーヒーショップ等の組み合わせで、「ほどほど」に実現させています。
この「ほどほど」というのが曲者で、上記のニーズに近づけてはいるけれど、そこまで居心地を良くしてはいないのです。損益分岐点をわきまえているのでしょう。
ですから、商店街にも居心地の良さをアピールする余地は、残されていると考えてよいわけです。最小の構成としてまず、居心地の良さを押さえることなのです。
(10.11.29)
お店の原点は常設ではなかったのです。
大型店舗に集約され、日常品の買い物ですら、徒歩では困難な地域が増加しているのです。解消の糸口として、徒歩圏に「市(いち)」を設けると良いと思うのです。
その「市」は、バス停付近が良いでしょう。農村にも都市の機能が必要(1081.html)で取り上げたバス停のことで、バス停付近であれば自動的に地域の徒歩圏にあると言えるのです。
もちろんバスがあれば、隣町の鉄道駅前に行くことも出来ますが、日常品の買出しに必ずバスが必要というのでは、最小の構成とはいえないと考えるのです。
バス停付近に「市(いち)」
集まる場があれば、常設でなくても良いのです。1週間に何度か集まり、食料品を中心とした日常品を入手する場が必要なのです。市場の起源である「市(いち)」に戻って、定期的に市を開くわけです。4のつく日に市を開けば、四日市というわけです。
農村にも都市の機能が必要(1081.html)に取り上げたバス路線は、きわめて人口がまばらですが、地域で主要な道路であるだけに、コンビニ、ホームセンター、本・レンタルビデオ店、老人福祉施設、郵便局、集会所など市の候補となりそうな場所はあるわけです。もちろんこれらの施設で夕飯の食材は揃いません。
次に挙げるものが最小限必要でしょう。
案内係は常駐で1人配置することは、人件費の面から難しいでしょうから、間借りしている店舗の従業員に委託することになるでしょう。詳しい説明はテレビ電話を取り次いで、行政の担当係と直接やり取りすることでも良いでしょう。
集会所など普段無人の施設であれば、近所の有力者のお宅が案内係になっても良いです。場所があれば、そのお宅が窓口となっても良いでしょう。また商品の配達時には係員が巡回すれば、大半の事務手続きはこなせるでしょう。
巡回販売は、過疎地域における日常品の販売手法として事例がありますが、楽な経営ではないことは想像できます。しかし行政が赤字覚悟で経営に乗り出すことは継続的な運営という観点から好ましくありません。場を提供し、参入の環境を整えることに限定すれば、事業者にも利用者にもメリットがあると考えます。「市(いち)」を必要としている住民がどのくらい居るのかがわかるだけでも、事業者は参入後の採算性の把握が容易になります
巡回販売が、採算が取れない次の手段としては、ネットスーパーとなるでしょう。パソコンで申し込めば、各家庭に届けるというサービスはスタートしているわけですが、各家庭で最新のウェブブラウザを装備したパソコンの操作をやってくれというのは、高齢者を想定した場合には困難が伴います。そもそも端末がパソコンなのか携帯なのか、FAXなのか。決済はクレジットか代引きか振り込みかと組み合わせがさまざまで、それを高齢者が選択していくというのは大変な苦労です。日常品を入手するため頭を悩ませたくありません。
「市(いち)」という拠点に係員がいて、申し込み、決済、受け取りの手助けをしてもらえれば安心です。
このように買い物に困ったときは、バス停付近にある「市(いち)」の係員の説明を受け、日常品の購入をなんらかの手段で実現するわけです。
逆説的ですが、利用者が少ないのが理想です。困っている人が少ないわけです。
しかし、0人でない限り、行政の支援は必要でしょう。行政の職員が御用聞きをすることもひとつの方法かもしれません。しかし、徒歩で「市(いち)」に利用者が引き取りに来るということは原則でしょう。
テレビ番組でもこの話題は取り上げられています。まず驚かされるのが、人口が密集する住宅地であっても、徒歩で買い物をするのは困難であること。番組で取り上げられていた食品スーパーでは1つの店舗を100坪や50坪に縮小した作戦で、きめ細かい出店を図っていました。もちろん、企業である限り、すべてを網羅することは出来ず、不便地区を解消することは期待できませんから、行政の対策は必要です。
中でも印象的だったのは、公団住宅の中心施設に設置されたスーパーの撤退です。上記の食品スーパーがその代わりという取材だったのですが、考えてみれば中心施設があるということは大切なのことです。
バス停の付近に市(いち)といえば物流施設のような印象を受けるでしょうが、それを超えた地域の中心という役割も担えるのです。単に日常品を引き取るだけでなく、買い物途中の情報交換、つまり井戸端会議も重要な役割になってくるでしょう。
ネットスーパーでは各家庭で全てを完結することが可能です。しかし、あえて市(いち)に機能を集約するのは、高齢者だから機械の操作が苦手だからということだけではありません。集まることでコミュニケーションの場が広がることを期待できます。方法も、ネットスーパーだけでなく、商品を手にとって購入する巡回販売に転換するなど柔軟に変更可能です。利用者は市(いち)に行くだけで、さまざまな煩わしい手続きに悩まされず、買い物という目的を達成できるのです。
「市(いち)」は進化して、常設の店舗を指すようになりました。しかし原点に戻れば、単に「位置(いち)」を指すものなのだと考えれば、方策も立てやすいのではないでしょうか。
人が集まることを重視するなら、受け渡し時間を限定することも、多少不便ながら意味あることが理解できるでしょう。
(11.01.10追加)
12.09.24追加
国土交通省では「小さな拠点」と命名しています。何か事業を始めたというわけではなく、市町村で自発的に取り組まれている活動を「小さな拠点」と称して紹介しています。事例として多いのが道の駅を活用したものです。
道の駅はもともと、高速道路におけるサービスエリア機能を一般道路に導入することがスタートでした。しだいに農産物直売施設など地域経済の拠点としての機能が重要視されるようになり、こんどはその拠点性を住民サービスの拠点として生かすという流れになっています。
今後は、全ての住民が「小さな拠点」へアクセス可能となるよう、
のいずれかが求められるところでしょう。
(10.12.27)
料金に差をつけると、交通の流れがスムーズになることもあるわけです。
ちょっとした用足しに停車して、混雑する道路の邪魔になってしまうことがあるわけです。道路混雑の原因は、こういうケースが多いと思います。駐車場を整備するだけでなく、「ちょっとした」利用を促すための方策が必要でしょう。コインパーキングの普及で、10分単位の料金が一般的になっていますが、最初の数分は無料としなければ、わざわざ駐車場にとめるという心理的な障壁は取り払われないでしょう。
このアイデアは、特に珍しいものではなく、ネットを探せば結構見つかりました。全国の標準となってくれれば、「ちょっとした」停車が減ってくれることでしょう。
特に自転車は、「ちょっとした」需要が多いので、最初の無料化は効果的でしょう。
「最初は無料」が普及しても、満車ばかりでは駐車場を利用するモチベーションは下がる一方です。便利な箇所は高めの料金として、常に空車があるようにして欲しいものです。その代わり、不便になれば安めの価格設定とする、「理由(わけ)あり」料金とすれば、利用率の偏りも緩和され、利用者も選択の幅が増えると思うのです。
こちらの空港は料金設定がきめ細かく、到着ゲート前の車寄せレーンが一杯になってしまわないように、「ちょっとした」利用者に対する配慮があります。
立体駐車場でもターミナルビルに近いところを「Short term parking」として、1日あたりの料金を高め(27ドル/日)に設定しておいて、その他の部分(17ドル/日)との差別化を図っています。近いところは、「ちょっとした」需要のためにあけておくという設定です。
特筆すべきは1日以上の利用の場合のみに料金差が生じるという点で、短時間利用1時間当たりの料金は変わらない点で、「ちょっとした」利用客は便利な場所にもかかわらず負担増にならない仕組みなのです。
日本では大規模な駐車場といえば、商業施設か公共の駐車場が多く、駐車位置によって料金を変える例はあまり見かけませんが、「ちょっとした」の需要に対応するためにも、便利なところが常に空車であるような料金設定は不可欠でしょう。
シャトルバスを利用する平面駐車場は、遠くに行くほど安くなりますので、予算にあわせて便利さを買うことができるわけです。
羽田空港、成田空港では、敷地内に空港が経営する料金の高い駐車場と離れたところにある割安の民間駐車場に役割分担されていますが、利用者としては最適な探す苦労が大変なので、一元的に管理されていると良いのですが。
客待ちの利用者専用の「Cell Phone Lot」は、タクシープールを一般向けにしたようなもので、無料で利用できます。迎えに来た利用者は、携帯電話での連絡を待ってターミナルに向かうことで、到着ゲート前での停車時間を最低限にすることができます。
(11.01.24)