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中央ゼブラゾーンとは違ったアプローチで「どこでも右折」を実現です。
ゲストブックにHarris Taca さんより書き込みをいただきました。
中央ゼブラゾーンの記事を読ませていただきましたが、ボクもオーストラリアにいたとき、median turning laneというのがあったのを記憶していますが、日本ではゼブラゾーンという、原則進入禁止の曖昧なものしかありませんでした。
しかし近々、国道4号で中央右折車線が導入されるようです。
ということで、その記者発表資料のアドレスを紹介していただきました。どうやらこういう感じの様です。
右折待ちスペースのイメージ
交差点に設置される右折車線とは別に、「右折待ちスペース」を設置して、沿道への右折車が直進車の邪魔にならないようにするというもの。路面の色は、赤色。[ゆったり道路はいいけれど]左折車線もスムーズにや[ゆずりあう道路] 未完成な舗装を振り返って赤のペイントを考えてみると、何となく共通点が見えてきます。「ちょっとだけなら居てもいいよ」という意味あいなのでしょう。
中央右折車線については[ゆったり道路はいいけれど]中央ゼブラゾーンや[ゆったり道路はいいけれど]身を隠せない中央ゼブラゾーンで語ってきました。
アメリカそしてHarris Taca さんが体験されたオーストラリアでは、右(左)折車が直進車の邪魔にならないよう、中央に右(左)折するための車線が設けられているのですが、日本で右折車線といえば交差点のみにしかないのです。
アメリカの中央右(左)折車線のイメージ
苦肉の策として「中央ゼブラゾーン」が登場しました。国道6号いわき地区の道路整備事業では、右折車が直進車の邪魔にならないよう、道路中央に設けたゼブラゾーンを活用できると書かれています。ここまではっきり書かれるのはあまりお見かけしません、その他の中央ゼブラゾーンでは、自分の判断に従って、「入っていいのかな?」と思いながら、ゼブラゾーンにはいって直進車を避るしかありません。
中央ゼブラゾーン
そのあいまいさを解消してくれそうなのが、今回の登場した「右折待ちスペース」なのです。ゼブラゾーンの代わりに赤いペイントですから、入っていいのは間違いありません。形態は[ゆずりあう道路]譲る事を迫られる道で紹介した「付加追越車線」と同じです。目的は違いますが、道路構造令の改正が「右折待ちスペース」の実施に後押しとなったかもしれません。
付加追越車線
※下記にも書きますが、公開されている資料だけではスペースの利用法がはっきり判りません。実施の際には混乱が無いよう改良されることでしょう。以下は、現時点の私の解釈です。
ちょっと気をつけないといけないのは、これはまだ完全な「中央右折車線」で無いことです。2車線あった下り車線が、1車線減らされその代わりに「右折待ちスペース」が設けられたということですが、反対の上り車線から利用できるとは書かれていません。
それでも中央右折車線への第一歩といえそうです。中央ゼブラゾーンの場合、そもそもゼブラゾーンに入ってしまうことに抵抗がありましたが、赤いペイントの右折スペースはその問題を解消してくれます。
しかし、右折待ちスペースは片側の車線からのみの利用です。中央ゼブラゾーンは両側の車線から活用することで、道路幅の有効活用が図られましたが、そうはいきません。「中央ゼブラゾーン」と「右折待ちスペース」の長所、短所を解消したものが、中央右折車線といえるでしょう。
中央右折車線への道
ここで不評だと、「中央右折車線」自体が、否定されかねませんから「右折待ちスペース」は是非成功させて欲しいところです。ところが、その表示方法に若干不安があるのです。
例えば赤いペイントの両側はどちらも白の実線。下り車線からも上り車線からも同じように白の実線を越えて利用することになります。違いが判る工夫が必要でしょう。
上り下り両方向から利用してもいいのか
逆にどちら側の車線か判らないということで、「右折待ちスペース」に入ることをためらうケースがあるかもしれません。後ろから来た直進車にクラクションをならされたりして、悪印象だけの「右折待ちスペース」になりかねません。
どちらが進入して良いのか判らなかったり
将来に向けて心配なのは、上り下り両方向に設置するとどうなるのかということ。上り用、下り用の2車線を確保しなければならないことになったら、幅員に余裕のある道路にしか設置出来なくなってしまいます。ゼブラゾーンであれば曖昧でも良かったものですが、車線と解釈してしまえば、2.5mは必要でしょう。これが2車線となれば5m。これは大きな負担です。
上り下り両方向に設置するとどうなるのか
(07.02.19追加)
ゲストブックにHarris Tacaさんより続報をいただきました。
さて、上記宇都宮の国道4号ですが、右折待ちレーンの本格運用が開始されました。
結局、白の実線に赤のペイントではなく、白色のゼブラゾーンの内側が緑色に塗装されたものになりました。 しかし、標識や表示等で右折待ち車線等の案内がないため、事情のわからないドライバーは戸惑いそうです。
上下線共用の右折待ち専用導流帯は全国初の取り組みだそうです。
新聞記事
実験段階では「右折待ちスペース」だったものが、「右折待ちレーン」になっています。車線として認められたという朗報となるかもしれません?しかし新聞の発表は「・・・導流帯」といった表現です。これからの試行錯誤に期待です。
(06.12.04)
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